高山祭について
春の高山祭
16世紀後半から17世紀が起源とされる高山祭。高山祭とは春の「山王祭」と秋の「八幡祭」、2つの祭をさす総称で、高山の人々に大切に守り継がれてきました。
このうち、高山に春の訪れを告げる「山王祭」は、旧高山城下町南半分の氏神様である日枝神社(山王様)の例祭です。
毎年4月14日・15日、祭の舞台となる安川通りの南側・上町には、「山王祭」の屋台組の宝である屋台12台が登場。うち3台がからくり奉納を行うほか、祭行事では賑やかな伝統芸能も繰り広げられます。
祭までの行事
抽籤祭
祭の始まるおよそ1ヶ月半前の3月1日、日枝神社では祭当日の屋台曳行の順序を決める抽籤祭が行われます。
屋台やわい
祭のおよそ1週間前には、屋台を蔵から出し、幕や装飾を取り付ける屋台やわいが行われます。
「やわい」とは、準備を意味する飛騨弁です。
「やわい」とは、準備を意味する飛騨弁です。
伝統を受け継ぐ祭行事
御巡幸(祭行列)
神輿(みこし)を中心に、獅子舞や闘鶏楽(とうけいらく)、裃姿(かみしもすがた)の警固など総勢数百名の大行列が町を巡ります。
14日午後に日枝神社を出発し氏子の家々を巡った後、神輿はお旅所で一泊。
15日午後、お旅所を出発し、日枝神社へ戻ります。昔ながらの衣裳も必見です。
14日午後に日枝神社を出発し氏子の家々を巡った後、神輿はお旅所で一泊。
15日午後、お旅所を出発し、日枝神社へ戻ります。昔ながらの衣裳も必見です。
屋台曳き揃え
飛騨の匠の技を伝える「山王祭」の屋台は、国の重要有形民俗文化財に指定されており、12台が勢揃いします。
からくり奉納
お旅所前では、三番叟・龍神台・石橋台によるからくり奉納が披露されます。
3台とも熟練の綱方が数十本の綱を操って人形を操作する大変高度な技術を要するもので、生きているかのような人形の繊細かつ大胆な演技に圧倒されます。
奉納は14日・15日とも午前と午後の1日2回です。
夜祭
14日夜の夜祭は、昼とは異なる幻想的な雰囲気が魅力。それぞれ100個もの提灯を灯した各屋台が町をゆっくりと巡り、順道場を過ぎると「高い山」という曳き別れ歌を歌いながら各屋台蔵へ帰っていきます。
ゆらゆらと光の軌跡を描く提灯と、漆黒の町並みのコントラストは格別の美しさです。