高山の祭屋台
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飛騨総社 神楽台
飛騨の神楽台の中で唯一、屋根のある構造となっている。飛騨総社を再興した国学者田中大秀が提唱で、初め箱形の台に高欄をめぐらし、胴長太鼓をのせて2人でかついで祭礼に巡行したが、嘉永3年(1850)現在の台形に改造した。その後破損休台したが、昭和41年に修理した。
起案者 | 田中大秀(江戸時代後期の有名な国学者) |
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嘉永改造 | 工匠 松田亮長(飛騨の一位一刀彫の祖) 天井雲龍図 垣内雲嶙(飛騨出身で京都で活躍したの有名画家) |
Point 1屋台の特徴
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「屋台神楽」と言われる形式で、屋根をもつ神楽台である。屋根飾りに常世の長鳴鳥を配している。上段高欄には源氏物語の中の特に音楽に関連ある巻を集めた絵と源氏香を配し、下段は富士、鷹、茄子の模様の彫刻を取付ける。
中央の太鼓は上下できる仕組みになっており、下段にジャッキのシステムがあり、ねじを廻すことで太鼓が上下するシステムになっている。基本的に屋根は上下動ができない。
Point 2屋台の役割
- 本来、神楽台は御巡幸行列の先頭を行き、神様が通る道を清めるという目的があるが、この屋台は、上下の重さが異なるためか、曳行するときに非常に不安定であったため、何度も破損した。そのため、屋台蔵から出されるのみで、行列には参加していない。行列には、大太鼓に台車を付けたものが使用されている。
Point 3装飾の特徴
- 屋根飾りに常世の長鳴鳥を配し、上段高欄には源氏物語の中の特に音楽に関連ある巻々の絵と源氏香を配し、下段は富士、鷹、茄子の彫刻をとりつける。天井絵の作者は、明治時代に京都で活躍した地元出身の画家垣内右嶙の作品と、その他の各所には櫟文峰の作品が飾られている。
Point 4見送り幕
- 見送り幕は、岩と花に獅子を配した図柄の朝鮮綴である。
Point 5屋台曳きの装束
- 御巡幸にはこの屋台は曳行されず、屋台蔵の前に引き出されるだけである。以前は、曳き出されたようであるが、屋台が不安定で大破したことがあり、それ以後、御巡幸への曳き出しは中止となった。写真は子供神輿のものであるが、市販の祭半纏が使われている。
Point 6屋台囃子
- 一之宮から伝わったとされる古獅子系のものが伝承されている。この獅子は親子獅子を舞うのが特徴で、曲は11曲がでんしょうされている。また、この神社は氏子のエリアが広いので、2日に渡り、分隊を3つ作り、初日には広い氏子のエリアを手分けして回っている。
Point 7台紋と提灯
- 総社神楽台の台紋は、社紋を使用している。この紋は、菊が8枚づつ上下になっている紋で、「八重八ツ菊」と呼ばれている。また、この神社の氏子の提灯は、各町内によって異なっており、それぞれ町内毎に個性的な提灯を家の前に並べている。
からくり | 行われていない。 |
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