春の高山祭(山王祭)の屋台
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青龍台
国主金森氏が、特に日枝神社を崇敬すること篤く、この屋台組が神社膝元の重要地区にあったことなどから、金森氏の代行として宮本と呼ばれて、家紋梅鉢を使用し祭事を主宰する特権を持っていた。
これは明治24年に宮本が輪番制になるまで続いた。台形も三層で、天守閣型の屋根(入母屋造)となっており、他の屋台と趣を異にしている。
Point 1屋台の特徴
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切妻破風入母屋式屋根、四輪内板車。高山城の本丸を模した入母屋式の三層になった屋台は他の屋台とは形が異なり、違う雰囲気を醸し出している。
駐車時は棟上げをすることにより屋根を高くすることができる。
後尾の入り口部分は丸くカーブになっていて太鼓橋の雰囲気がある。
Point 2屋台の役割
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かつて、明治24年以前宮本を務めていた頃には、曳行順は「殿」番で一番最後尾を行った。
明治26年より宮本が輪番制になってからは、他の屋台同様くじの順番で曳き揃えられる。夜には提灯を付けて夜祭に参加。昼間とは違った雰囲気を醸し出す。
Point 3装飾の特徴
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この屋台の特徴は何と言っても屋台の形。他の屋台にはない三段構造で、最上段には人は乗ってはいけない習わしになっている。
また入母屋式の屋根はこの屋台だけで、高山城の天守閣を模したものと伝えられる。
中段は紺地に金の刺繍が見事で、中段高欄には牡丹の彩色彫刻がある。下段高欄には、龍の白木彫刻が取り付けられている。
Point 4屋台曳きの装束
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法被装束の方は、かつてこの組が「呂組」という消防の火消組を上川原町・西町と組織していた関係で、大国台組と同じ法被を使っている。刺し子半纏で、リバーシブルになっており、片側は祭屋台の車輪。
裏面は龍の文様になっている。屋台曳は、黒笠に「宮」の文字を白抜きした黒の着物に赤い模様のカルサン姿。大梃子は赤の陣羽織を着用する。
Point 5天井絵
- 外から見えないが昇竜が描かれている。
Point 6台紋と提灯
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「徳輝遍」と書き、「とっきあまねく」と読む。神様の徳のある輝きがあまねく隅々まで光り輝き届くという意味。
台紋は領主金森公から金森家の「梅鉢紋」の使用を許されていたので、金森家の家紋を使用している。
見送り幕 | 見送り幕はない。 |
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からくり | 現在は行われていない。 かつては娘道成寺のからくりがあった。 |
屋台囃子 | 囃子はかつては長唄の道成寺崩しであったらしいが、現在は「大八崩し」。楽器は笛・太鼓・締太鼓を使用する。 囃子方が子どもたちを指導して演奏が続けられている。 |